自動車リサイクル法

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自動車リサイクル法

いま日本では、1年でどれくらいのクルマが廃車になっているかご存じでしょうか?
年間約350万台という膨大な数の自動車がが廃車されています。

車というのは、もともとリサイクル率の高い産業生産品です。それは鉄やアルミなどの金属が多く使われているため、リサイクルによって新たな工業製品が製造されてきました。そのため自動車に関しては、いかに効率的に適正にリサイクルがなされるかということが重要な課題となってきました。

現在、日本国内の自動車の処理は、自動車リサイクル法によって、その資源の回収が義務付けられています。自動車リサイクル法成立の背景には国内で年間に約400万台にも及ぶ膨大な数の廃棄される自動車の存在があります。

自動車はあらゆる素材と資源が使われており、リサイクルが可能な鉄などの金属が多く含まれています。そのため、自動車リサイクル法が成立する以前は、専門の解体業者や破砕業者によって有価物として引き取られていました。現在も処理はこれら専門の解体業者や破砕業者が担っています。

これらの業者は、自動車の部品を解体して、使える部品は整備して中古部品として再販売し、中古部品にはならないものは素材別に分別回収されて再利用が可能なものは再利用し、再利用が不可能なものは廃棄物として処理されます。

しかし、価値のある金属は売却することが可能ですが、非金属の内装材料や爆発性のあるエアバッグ、エアコンなどに使われていたフロンガスなどは、価値がなく売却するどころか、廃棄物として処理する必要があります。そのため、一部は不法投棄や不適正処理の原因となり社会問題になっていました。

不法投棄は、爆発性のあるエアバッグや、オゾン層破壊の原因となるカーエアコンに利用されているフロン類の放置という事態を発生させました。これらの問題を適正に解決するため2005年に成立したのが「自動車リサイクル法」です。

自動車リサイクル法

自動車リサイクル法成立の理由は、これらの廃棄される自動車の不法または不適正な処理をなくし、またメーカーに資源回収を含めたリサイクルの促進を促すのが目的で作られました。また車両の不法投棄対策も自動車リサイクル法成立の理由ともなっています。

「自動車リサイクル法」は、自動車所有者、自動車製造業者、輸入業者及び関係事業者それぞれの役割を定めています。

自動車所有者に対しては、「リサイクル料金」を支払い、また、車を廃車にする時には自治体に登録された業者に引き渡すことが求められています。

自動車メーカーと輸入業者に対しては、製造または輸入したクルマを廃車にしたときに、シュレッダーダスト、エアバッグ、フロン類などを引き取り、リサイクルを実施することを求められています。

関係事業者にどのようなものがあるかというと、引き取り業者、フロン類回収業者、解体業者、破砕業者があります。

自動車リサイクル法で定められるのはあらゆる自動車のほか、トラックに牽かれるトレーラーや原動付き自転車を含めるオートバイ、大型および小型特殊自動車などほぼすべての原動付きの車両に適用されています。またナンバープレートの付いていない構内車などもその対象となっていますが、車検のある自動車を除けばさほど意識されていない傾向にあります。

一方でリサイクルを行ううえで問題となってくるのがその費用をどう回収するかという点です。それまでは、解体業者などに有償または無償で引き取ってもらっていましたが、自動車リサイクル法の実施に伴い適用される車両はリサイクル料金を支払う必要があります。

このリサイクル料金の支払いは、3つあり、新車の登録時に支払うこと、車検を通したさいに未納であれば支払うこと、そして最後に未納であれば処理するさいに支払うこととなっています。このさい新車と車検に関しては、その料金を支払った証拠としてリサイクル券が発券されます。また未納の場合には廃車の段階でリサイクル料金を支払うことになります。

リサイクル料金は、シュレッダーダスト料金、エアバッグ類料金、フロン類料金、情報管理料金、資金管理料金(消費税込み)に分けられます。自動車リサイクル法の役割は、車の有用資源のリサイクルだけでなく、違法業者の対策も担っています。

リサイクル料金は、車種、エアバッグ類の個数、エアコンの有無等により、自動車メーカー・輸入業者が一台ごとに設定しており、6,000〜19,000円です。

さて、そこでリサイクル料金はいつ支払うのかというと、新車を購入したときに支払うのが一般的です。料金を支払った時に発行される「リサイクル券」は廃車にするまで、車検証とともに大切に保管しておきましょう。因みに、リサイクル料金は公益財団法人「自動車リサイクル促進センター」が管理しています。

「自動車リサイクル促進センター」は、21世紀の「循環型社会の構築」に向け、使用済自動車の処理を円滑にし、自動車リサイクルをより高度化するため、自動車関連業界が中心となって設立されたものです。

なお、リサイクル料金の支払いを証明したリサイクル券は、紛失またはリサイクル券を破損した場合でも再発行は行われていません。これはリサイクル料金の支払いが完了した車両はすべてデータ管理されているためです。

そのため、リサイクル料金を支払っていれば、リサイクル券がなくても廃車や車検をするさいに提示を求められることはありませんし、またリサイクル料金が支払い済みなので、廃車時に新たにリサイクル料金の支払いをする必要がありません。ただし未納の場合には、廃車の段階で料金を支払うことになります。

また料金は前払いという形にはなっていますが、実際には処分する人が支払うべきものであるため、中古車として売却すれば、相当分の金額を受け取る権利があります。