燃料電池車(FCV)

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燃料電池車(FCV)

ガソリンや軽油など化石燃料を使わないで、車を動かすものとしてはバッテリー駆動による電気自動車(EV)があります。電気自動車のメリットとしては、化石燃料を消費しないのでCO2のほか有害物質を排出しないという点ですが、デメリットとしては、バッテリーの充電に時間が掛かることがあります。

そのため現在の実用的なCO2排出を抑える自動車としては化石燃料で動くエンジンを搭載し、電気モーターと組み合わせるハイブリッドカーが主流となっています。

とくに自動車がもっとも燃料を消費するのは発進時であり、このさいに電気モーターでアシストすることで、大幅に燃料の消費を抑えることができます。またハイブリッドカーのメリットは燃料補給が従来のガソリンや軽油などであり全国のガソリンスタンドで給油できることです。

一方で、近年実用化の域に達しているのが燃料電池車です。燃料電池車(FCV)とは、従来の電気自動車と異なり、水素あるいは改質水素と空気中の酸素を反応させて発電を行い、その発生した電気を利用して電気モーターを動かすというものです。

燃料電池車は、2014年12月にトヨタ自動車が「MIRAI(ミライ)」の販売を開始し、2016年3月に本田技研工業が「クラリティ フューエル セル 」を販売開始しました。

電気自動車(EV)もエンジンではなくモーターを採用していますが、違いは「燃料電池」ではなく「蓄電池」を用いているところににあります。

燃料電池車(FCV)には、どのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。

MIRAI

[MIRAI]

燃料電池車のメリット
  • 水素を燃料としているので電気自動車と同様に、走行時にはCO2やCO、NOx、SOxなどの有害物質を排出せず、走行時に排出するのは水だけなので、環境に優しい。

  • 電気自動車(EV)のように大容量のバッテリーを搭載する必要がなく、また水素などの発電を行うのに必要な燃料も数分程度の充填が可能であり、燃料補給に時間を要しない。

  • 走行に必要な電気をすべて蓄えておく大容量バッテリーが必要なく、また水素などは軽いので車体の軽量化が可能で、航続距離なども長くなる。

以上のようなメリットがあるため、燃料電池車とは未来の自動車の本命と言われています。
しかし、燃料電池車のデメリットも多くあります。

燃料電池車のデメリット
  • 燃料電池そのものの価格が高い。現在のところ実用的な燃料電池車は通常のセダンタイプでは700万円あまりが相場となっています。補助金などの公的な支援を受けても最大で200万円程度なので、実質的に500万円程度が購入には必要です。

  • 水素の貯蔵や搬送に高いコストがかかる。また、燃料である水素を補給する水素ステーションが圧倒的に少なく、また実際の燃費計算ではガソリンよりも少し低い程度という点です。

  • 水素を補給するための水素ステーションの整備が求められる。

以上のようなデメリットがあるため、燃料電池車とは、現在のところ一般の自動車にとって代わる存在ではありません。一方で地球温暖化や化石燃料の枯渇など、将来を見据えた場合には、燃料電池車は有望な自動車または有望な動力源といえます。

クラリティ

[クラリティ フューエル セル]


燃料電池車にこれから期待するのは、水素ステーションの普及と車体価格が下がることです。とくに量産数が増えれば、量産効果から価格が大幅に下がることが期待できます。

燃料電池車のこれからは、国が積極的に導入を進めているので、開発の促進や購入時の補助金増額で、近い将来には一般家庭でも購入が可能な価格まで下がると期待できます。

また燃料電池車のこれからとして、需要を大きく後押しするものとして、2020年の東京オリンピックの開催があります。水素社会の実現に向けて、東京都は都内で燃料電池で動く都営バスの導入を進めていますし、水素ステーションの整備も行うことが決定しているからです。

またバスや自動車などのほかにも燃料電池を採用したフォークリフトなどの導入にも補助金を交付する事業を行うなど、その普及が徐々に進みつつあります。